雪女さまざま 「NHK俳句」と「俳句ポスト」

「雪女」が天文の季語とは気がつきませんでした。擬人化された虚構の季語ですが、雪女が出そうなくらい激しく雪が降っているとか積もっているとかいう意味なんでしょうね。長嶋有さんと夏井いつきさんの選ばれた句を比べてみました。

 

NHK俳句 長嶋有選「雪女」の特選句、入選句>

・こんこんと雪女にもつもるらむ 泉まさ江 「にも」が効いてます 漢字と平仮名の使いわけの妙味!

・停電の五分の長し雪女 山本敏男 これが天文の季語としての使い方ですね

除雪車の吐き出す影や雪女 西川由野 「影」がイイですね

・前つぼにひそと緋まとふ雪女 大武美和子 情緒のあふれる句ですね~ 

・風の弾く短三和音雪女 鹿沼湖 短三和音が絶妙

 

<俳句ポスト 夏井いつき選「雪女」の天句、地句>

・雪女の気配に雲の香が強い 酒井おかわり 気配、雲の香!南国育ちにはとても詠めない雪国の方の句ですね

・雪女の息か神鏡を砕きしは RUSTY 雪女の恐ろしさを表現している

・あれは雪女だったと筆談す あみま 筆談がいろいろ想像させます

・祖父も知らぬ祖母の生ひたち雪女 ももたもも 祖母は雪女だったの?

・逆立てる水の鱗や雪女 天文の句らしい使い方

 

NHK俳句に投句した私の句> 佳作になれるかな?

・山小屋は近し紅引く雪女

・雪女煙管煙草の火の消えて

・タクシーを待つ殿は雪女

・すすきののツケ取りに来る雪女

・ 雪女二度見をしても雪女