没句の研究 長嶋有選「竈馬」より
NHK俳句12月号の佳作の中からリスペクト五句、順不同
1.雨音のような竈馬のような 佐藤研哉
2.解体を待つ家広し竈馬 中村嘉宏
3.鍵穴を覗く少年かまどうま 松岡三男
4.石室の彩色美しや竈馬 日午
5.牛乳を瓶で買う家竈馬 綱長井ハツオ
僕の没句
1.かまど馬跳ねて生家の壊されて
2.目の奥を覗く医師マダラカマドウマ
3.煽られて走るハイウエイかまど馬
4.ブレーキに止まつてをりぬかまど馬
5.江ノ島は海老煎に混じるいとど哉
長嶋さんは個性的な俳句を採るだろうと思っていたが、改めて佳作の句を見るとまったくの正統派。また、テキストのコメントを読んでも言葉の選択について強い拘り(結構、保守的な)を感じる。
特に長嶋さんだからと考えて、新規な言葉やユニークな句材を選ぶとかは必要ないね。もっと、季語以外の言葉を筋肉質に美しく磨かないといけない!